酒蔵めぐりin三重「寒紅梅」寒紅梅酒造-日本酒のおとvol.031-


こんにちは!
浅草おとの坂田優里です。
今週からは所変わって、三重県の酒蔵のご紹介です。まずは1軒目にお邪魔した、寒紅梅酒造さんのご紹介です!

 

寒紅梅酒造

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寒紅梅酒造はその名の通り、今でも「梅酒」を多く造っている酒蔵です。もちろん、その梅酒のベースとなるのは日本酒。そして近年、改めて日本酒に力を入れ始めた、今注目の酒蔵でもあります。

じつは創業1854年と幕末から現在に至るまでの長い歴史を持っているにも関わらず、2010年に改めて佐賀の「東一」に教えを乞い、日本酒造りを考え直すということをしています。
そして代々受け継がれてきた知恵に、現代を生きる日本酒造りの知恵を加え、「本当においしいお酒」を追い求めています。

そして、コツコツと手作業で日本酒を醸し出す自分たちのスタイルと、寒さの厳しい冬に咲く梅の花を掛け合わせ、その素朴ながらも上品さとふっくらとした優しさをお酒で表現しようと、現在の「寒紅梅」に辿りつきました。

また毎年、三重大学ともコラボレーションしており、冬になると三重大学の学生が一緒に蔵で作業をしています。
三重大学が開発した酒米(弓型穂)を使って、寒紅梅の杜氏が学生たちを指導。数量限定ではありますが、毎年「三重大學」というブランド名で販売もしています。
自分たちが最高のお酒を造ることはもちろん、次世代にそれを伝えることも大切にしているのです。

 

7代目・増田明弘さん

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今回案内してくれたのは、寒紅梅酒造7代目専務である増田明弘さん。
彼と話をしていて一番印象に残ったのが「背伸びをしない」という言葉です。
これは、言い換えれば無理はしないということです。それは自分に対してだけでなく、彼を支える家族や、酒造りを担う蔵人1人1人に対しても心がけているそうです。

もちろん、酒造りという厳しい職人の世界には、無理や踏ん張りが必要な時もあります。そのため、酒造りを極めるという行為と、この言葉は相反しているように思えるかもしれません。
しかし、彼の「背伸びをしない」という言葉は、背伸びをしない代わりに「やれることに対しての手間ひまは何一つ惜しまない」というスタイルによって成り立っていました。

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そのため、日本酒造りに必要な機械や装置にも独自の工夫が数々身請けられました。
たとえば、仕込み用のタンク。温度調節のために、自分でタンクの周りにジャケットを巻き、外の気温に影響されにくい状態をつくっています。
またしぼり器は、余計な力が働かないよう、アコーディオンのように重なっている板の枚数を減らし調節。ほかにも、蒸し器や蒸篭、麹室など各所に手が加えてありました。

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そんな細かいところにまで手を加える手間を惜しまない人である一方、物事の捉え方はもっとざっくりしており、日本酒造りについてこんな風にも語っていました。
「日本酒造りというのは、1つ1つにこだわりのある難しいものだと捉えがち。だけどそんなに難しく考える必要はない。水があって、麹があって、酵母があって、蔵人がいて、蔵があって、、そうしてやっとできるもの。そしてそれだけのシンプルなものだ。」

おおらかなのにどっしりとぶれない芯がある、そんな彼が引っ張る寒紅梅のこれからも楽しみですね!

 

それではみなさん、今晩もよいときをお過ごしくださいませ。