海士町の日本酒と食-日本酒のおとvol.033-


こんにちは!
浅草おとの坂田優里です。
7月に入り、一段と暑さが増してきましたね。
さて、そんななか先日私は島根県隠岐諸島にある海士町という地に行って参りました!
海士町とは、島根県の隠岐諸島の1つである、中ノ島という小さな島のことです。
今回はその海士町の「地産地商(消)」の食スタイルについてのお話をしたいと思います。

 

隠岐の國 海士町

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隠岐の島と言えば、島流し! 後鳥羽上皇が島流しにあった地として有名ですよね。
今回行った中ノ島海士町は、4島ある隠岐諸島のなかでも、後鳥羽上皇が流され生活していた島で、今でも後鳥羽上皇が暮らしていた場所や立ち寄った場所などが多く残されています。
また最近ではIターンなどの移住者が多く、地方創世が盛んなまちとしても有名です。
後鳥羽上皇が流され、Iターン者にも人気と聞くと比較的大きな島なのかな?と思いますが、海士町は隠岐諸島の中でも小さい方で人口は2500人弱の島です。
そんな小さな島での暮らしは、私たち東京に住むヒトにとって、島ならではの豊かさを感じさせられるものでした。

 

海士町の食

隠岐牛

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こちらは「島生まれ、島育ち」の隠岐牛です。
もともと、海士町をはじめとする隠岐諸島では、島の特徴でもある山を生かした放牧が盛んに行なわれていました。
じつは、山で放牧することによって、坂道を上り下りする牛たちにはちょうど良い運動になり、キレイにサシが入るそうです。そのため、松坂牛や飛騨牛、米沢牛などのブランド牛がその地で飼育される前(子ども)の段階までを育て、出荷するということが盛んに行なわれていたのです。
そのノウハウを生かして、せっかくだから自分たちの島のブランド牛を作ろう、と考えられたのがこの隠岐牛です。
お肉の味がしっかりしていて、サシはしっかり入っていますが、脂のしつこさはなく、お昼でしたがペロっと食べられるお肉でした!

 

カメノテ

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こちらは、離島をはじめ、海と近い生活をしている地域ではよく食べられている「カメノテ」と呼ばれているものです。見た目と名前から亀の手を想像してしまいますが、貝などと同じ甲殻類の一種です。
味も貝類に似ていて、出汁にもよく使われており、そのまま茹でて食べたり、お味噌汁のなかに入れて食べたりするそうです。
私も食べたのは初めてでしたが、日本酒にもよく合い、病み付きになる食材の1つでした!
この他にも、さざえや牡蠣、あかもくと呼ばれる海藻など、海の幸がとても豊富な地でもあります。

 

海士町のお酒

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海士町には日本名水百選に選ばれている「天川の水」というキレイなお水があります。これは、島内のお寺の境内から出るわき水で、1日400トンもの量が湧き出ており、島の生活用水や農業用水などとして使われています。
また、小さな離島としては珍しく稲作が盛んな地でもあり、海岸の隣には田園風景が広がっています。
こんな自然豊かな地だからこそでき上がったのが、この「承久の宴」という地酒です。
使われているお米は、海士町で作られている改良雄町、お水はもちろん天川の水です。
(承久という名前は、後鳥羽上皇が島流しにあうきっかけになった、承久の乱からきてるそうです。)
口当たりがさんっぱりしていて飲みやすく、ついつい飲み過ぎてしまいそうなお酒でした。
そして何より、島で穫れる食材によく合い、地酒の良さをしみじみと感じさせられました。

 

地産地商(消)

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海士町の「地産地商(消)」スタイルは、その地でその地のものを頂く、つまり海士町に来てもらって海士町の美味しいものを食べてもらう、というものです。そのため、「消」ではなく「商」という字が使われています。
では、東京における「地産地消」とは何なのか。
これは浅草おとが目指しているテーマの1つでもあります。
もちろん、海士町などの離島で「地産地商(消)」は目指すものではなく、生活していくためにはそうせざるを得ない、という方が正しいでしょう。
その反面、色々なものが簡単に手に入る東京では、難しくなってしまったことでもあります。
そんな東京・浅草で和食屋をやる私たちは、東京での「地産地消」、また「旬産旬消」とは何なのか、ということをしっかりと考えていきたいと思います。

 

それではみなさん、今晩もよいときをお過ごしくださいませ。